Ball(ボール)とBowl(ボウル)の発音の違い

在米歴30年近くの私が長年指摘された発音

みなさんこんにちは。Dr.D イングリッシュ発音トレーナーのバートナー博子です。

私は30年近くアメリカに住んでいますが、長い間家族からもダメ出しされていた発音があります。それが「BallとBowl」です。

日本語ではBallとBowlの発音は同じ

日本語だと両方とも「ボール」ですよね。カタカナ表記も発音も全く同じです。日本で生まれ育った私は、それで区別をつけるのが苦手だったのかもしれません。

英語でBallとBowlは母音が異なる

ところが、英語ではBallとBowlは、綴りはもちろんの事、発音も異なります。こちらのBallは
「a:」の母音、こちらのBowlは「ou」という二重母音です。

共通点としては両方とも母音がBack Vowelと呼ばれるもので、喉の奥を開いて発音することです。そして、両方ともダークLという特殊なLで最後終わっています。

理屈は分かっていても実際は難しい

理屈ではこのつの単語の違いは分かります。頭で分かっていても、いざ会話の中に取り入れてみると意外と難しいです。私がダメ出しを受けたのはこんなシーンでした。

発音ダメ出しをされたシュチュエーション

「Can you get me a bowl?」
忙しくわちゃわちゃと料理をしている最中に、家族にこう言った所
「Huh? What ball?」と聞き返されてしまいました。
「Tennis ball? Soccer ball? Golf ball?」みたいな感じでした。

そこで、「I’m making potato salad, I need a bowl」と言ったら、
「Oh…, a BOWL」

それから、「OK, say BALL」, 「Next, say BOWL」という風に発音レッスンが始まっていくわけですね。しまいには最強レベルの「Then say BOWLING BALLl」とかまで行ってしまったりします。

発音を物のイメージで捉えてみる

そこで、この二つの単語を、自分なりにどうやったらはっきり違いを持って発音できるかと考えてみました。

まず、こちらのBallは上下にはずむ事から、上に上がるイメージを持ちます。
そして、Bowlはこの形から、中に入った物をすくうイメージを持ちます。

Ballを発音する時は喉を開いて声はボトムエリアをしっかり使いながらも、上に引っ張られるように発音してみましょう。

そしてBowlも同じように喉を開いてしっかりボトムエリアを使うのですが、Ballの時より、若干声を低く下げる、すくうように発音してみましょう。

実際に家族に聞いてみると、Bowlの方がほんの少しだけ、喉のより低い部分を使っているそうです。

ここでネイティブの発音を聞いてみましょう。「Ball-Bowl」(男女)

/ah, ou/の発音エクササイズ

Ball and Bowl
自分なりに感覚がつかめるまで、何度も繰り返して練習してみましょう。

フレーズエクササイズ

Can you get me a ball?
Can you get me a bowl?

I need that ball
I need that bowl

My bag is so heavy, it feels like a bowling ball.

同じような性質を持つ二つの単語

他にも同じような発音の違いを持ち、混同しやすい単語があります。

Law and Low

Law - 法律のLaw
Low - 低いという意味のLow

こちらもLaw、法律は高い所にあるイメージを持ちます。
そしてLowはそのままの意味で、低いというイメージを持ちます。ネイティブの発音を聞いてみましょう。「Law-Low」 (男女)

It’s against the law
It’s against the low table

Tall and Toll

That’s a tall bridge
That’s a toll bridge

Pause and Pose

Can you pause for me?
Can you pose for me?

Raw and Row

Which row has raw shrimp?

Saw and Sew

I saw her sew so well

このような例があります。いかがでしたか?何度も練習して、しっかり発音に違いが持てるようにしましょう。

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About バートナー 博子 3 Articles
在米歴もうすぐ30年、現在アメリカバージニア州で米国人の夫とビーグル犬と生活している。過去には外資の化学メーカーと保険会社に勤めていた。その後、英語講師として勤めるが発音指導に興味を持ちDr.Dの認定プログラムを受講、2019年認定トレーナーとなる。

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