【完全比較】クリアな発音 vs こもった発音。「喉」を開くだけで英語は劇的に変わる!

こんにちは、Yukariです。

「一生懸命発音しているのに、なぜか聞き返される」 「自分の英語がなんとなく子供っぽく、弱く聞こえる」

そんな悩みをお持ちではありませんか?

実はそれ、「喉(のど)」が開いていないことが原因かもしれません。

私たち日本人は、日本語の特性上、口の中の空間(内面積)を狭くして話す癖があります。しかし、英語、特にネイティブのような豊かな響きを持つ英語は、喉をしっかりと開いて発音されています。

今回は、日本人が陥りやすい**「口先英語」の正体と、誰でも簡単にできる「喉を開く」ためのセルフチェック&トレーニング法**をご紹介します。


1. その発音、全く違う単語に聞こえてます

まず、衝撃的な事実をお伝えします。口の中を狭くしたまま英語を話すと、母音の響きが弱くなり、全く違う単語として相手に伝わってしまうことがあります。

代表的な例を見てみましょう。

😱 恐怖の聞き間違い例

  • Hot(暑い)
    • 喉が閉じていると… ➡ Hut(小屋) に聞こえる
  • Body(体)
    • 喉が閉じていると… ➡ Buddy(相棒) に聞こえる
  • Top(トップ)
    • 喉が閉じていると… ➡ Tap(蛇口) に聞こえる

「暑いね(It’s hot)」と言ったつもりが、「小屋だね(It’s a hut)」と聞こえてしまったら、会話が噛み合いませんよね。

喉を開くと、これらの単語が一発でクリアに通じるようになります。


2. 理想は「ケイト・ブランシェット」のような響き

クリアな英語の代表例として、女優の**Cate Blanchett(ケイト・ブランシェット)**さんの話し方が非常に参考になります。

彼女の話し方を観察すると、以下のような特徴があります。

  • 口先だけでなく、喉の奥から声が出ている
  • 一語一語の母音が深く、豊かに響いている
  • “Nine” や “Hope” などの単語で、喉がしっかりと開いている

一方で、喉を閉じて話している英語は、口元があまり動かず、ガチッと固まった状態になります。すると、声がこもってしまい、「モゴモゴ」とした聞き取りにくい音になってしまうのです。


3. 「喉を開く」ってどういうこと?(メカニズム解説)

「喉を開く」と言われても、感覚がつかみにくいですよね。 ポイントは**「ソフトパレット(軟口蓋)」**にあります。

ソフトパレットとは?

口の中の天井部分(上顎)を、前歯の裏から奥へ舌でなぞっていくと、途中から柔らかくなる部分があります。そこがソフトパレットです。

あくびの感覚をつかもう

よく「あくびをする時の感覚」と言われますが、これはあくびをするとソフトパレットが上に持ち上がるからです。

ソフトパレットが上がると…

  1. 鼻へ抜ける空気がブロックされる
  2. 口の中の空間が広がり、深い共鳴(響き)が生まれる

これが、英語らしい太い声を作るための鍵です。逆に、ここが下がったままだと、鼻にかかったような平べったい音になってしまいます(m, n, ngなどの鼻音を除く)。


4. 今すぐできる!喉開きセルフチェック法

自分が喉を開けているかどうか、2つの方法で確認してみましょう。

✅ チェック法①:指を使う(おすすめ!)

感覚がつかめない方は、物理的に確認するのが一番です。

  1. 手をきれいに洗います。
  2. 親指を口に入れ、上顎の奥(ソフトパレット)にそっと触れます。
  3. その状態で「あくび」をしてみてください。
  4. 親指で触れている部分が、グッと上に持ち上がる感覚があれば正解です!

✅ チェック法②:鏡を見る

  1. 鏡の前で大きく口を開けます。
  2. 喉の奥をのぞき込みます。
  3. 「のどちんこ(口蓋垂)」の全体がしっかり見えていますか?

舌の根元が盛り上がってのどちんこが見えない場合は、喉が閉じています。舌を下げ、喉の奥が見える状態を作るのが「喉が開いた」状態です。


5. 喉を開く発音エクササイズ(全10選)

それでは、実際に喉を開いたまま話す練習をしてみましょう。 練習のコツは、**「大げさにやること」**です。普段の日本語の倍くらい口の中を広げるイメージで行ってください。

Practice Phrases:

  1. It’s a very hot day today.
    • “Hot” は喉の奥から深く!
  2. There were a lot of people.
    • “A lot of” は口先で「アロット」と言わず、喉を開いてつなげましょう。
  3. Problem is solved.
    • “Pro” と “Sol” の母音でしっかり喉を開きます。
  4. I’m not giving up.
    • “Not” を「ノット」と短く切らず、喉の奥で響かせます。
  5. I got to stop moaning.
    • “Moaning” の “oa” は喉の奥で作る音です。
  6. Can you keep a promise?
  7. A lot of top artists are coming.
  8. It’s an honor to be here.
  9. I’m calm and collected.
  10. I want a bento box.

まとめ:最初は「大げさ」くらいが丁度いい

いかがでしたか?

最初は「こんなに口を開けるの?」と違和感があるかもしれません。でも、日本人が「普通」に話すと、ネイティブにとっては「口を閉じている」ように聞こえてしまいます。

練習では**「やりすぎかな?」と思うくらい大げさに喉を開いて**発音してみてください。続けていくと、自然とソフトパレットを上げる感覚(喉を開く感覚)をつかめるようになり、あなたの英語は驚くほどクリアに響くようになります。

ぜひ、鏡を見ながら毎日トライしてみてくださいね!

アバター画像
About Yukari 1 Articles
海外在住歴40年以上。アメリカとイギリスで約20年間、歯科医療の分野で働いた経歴を持つ。アメリカとイギリス両方のアクセントでの指導が可能。2020年頃から英語講師に転身し、Dr. Dの発音指導法に感銘を受け認定トレーナーとなる。アカデミックIELTSのスコアは8.0。

Be the first to comment

Leave a Reply

Your email address will not be published.