【マライア・キャリー】ネイティブの発音に化ける!「恋人たちのクリスマス」徹底解説

クリスマスの時期になると街中で必ず耳にする、マライア・キャリーの**『All I Want for Christmas Is You(恋人たちのクリスマス)』**。

「一度聴くと頭から離れない!」という方も多いこの名曲ですが、実は英語の「リンキング(音の繋がり)」や「脱・カタカナ英語」を練習するのに最適な教材だということをご存知ですか?

今回は、Dr. D EnglishのYukari先生の解説をもとに、この曲を歌いながらネイティブらしい滑らかな英語発音を身につけるコツをご紹介します。

なぜ「洋楽」が発音練習に効くのか?

日本人が英語を話すと、どうしても単語ごとにブツブツと切れた「カタカナ英語」になりがちです。これは日本語を話す際、喉を閉鎖してしまう癖があるためです 1

一方、**英語は「息が途切れない言語」です。

歌を歌うときは、ブレス(息継ぎ)をたっぷり使い、声を出し続けなければなりません。そのため、洋楽を歌う練習をすると、言葉と言葉を滑らかに繋ぐ「リンキング(リエゾン)」**が自然と身につきやすくなるのです 2。

歌詞で実践!発音の重要ポイント解説

それでは、実際の歌詞を見ながら、カタカナ発音を卒業するためのポイントを見ていきましょう。

1. 出だしの「I don’t want a lot for Christmas」

カタカナ読みだと「アイ・ドント・ウォント・ア・ロット・フォー・クリスマス」となってしまいますが、これでは伝わりにくい英語になってしまいます 3

  • I don’t: t は弾かずに、nt が同化して「ドン(don)」のように発音します 4
  • want a: ここでも t は発音されず、na が繋がります。「ワンナ(wanna)」に近い音になります 5
  • Christmas: 日本語だと「ク・リ・ス・マ・ス」と5音節ですが、英語では「Chris-mas」の2音節です 6

$\rightarrow$ **「アイ・ドン・ワナ・ロッ・フォ・クリスマス」**のようなリズムになります。

2. 音を繋げる「リンキング」のコツ

続いての歌詞、「There is just one thing I need」の部分です。

  • There is: r の音で繋げて「ゼアリズ(there-is)」のように発音します 7
  • just one: t は発音せず(ミュート)、s から w へ滑らかに移行します。「ジャスワン」というイメージです 8
  • thing I: 这里的 ng(鼻音)は、日本語の**「漫画(まんが)」と言う時の「ん」**の音(舌の奥が軟口蓋に触れる音)を意識し、そこから I に繋げます。「スィンガイ」のように聞こえます 9

3. 「I don’t care about…」と母音の注意点

「I don’t care about the presents」のフレーズでも、滑らかさが重要です。

  • care about: r から a に繋げて「ケアラバウト(care-about)」と発音します 10
  • care: 「ケア」と伸ばすのではなく、二重母音を意識し、最後は r で音を閉じます 11
  • make: 「メイク」の「ク(k)」はほとんど聞こえません。「メイ(make)」と二重母音をしっかり響かせましょう 12

4. 意外な発音?「Santa Claus」

サビの前の「Santa Claus won’t make me happy」の部分です。

  • Santa: 英語圏(特にアメリカ)では、n の後の t が脱落しやすく、**「サナ(Sanna)」**のように発音されることが多いです 13131313
  • won’t: 「ウォント」とは言わず、n の音を響かせた状態で止めます 14

5. サビ「All I want for Christmas is you」

一番盛り上がるサビの部分です。

  • All I: l の音から I に繋げます。「オーライ(All-I)」のように聞こえます 15
  • is you: sz(ズ)の音になり、y と繋がって**「イズ・ユー(is-you)」**と滑らかに発音します 16

練習のコツ:まずはゆっくり、音を繋げる意識で

いきなり原曲のスピードで歌うのは難しいかもしれません。まずはテンポを落とし、**「単語の最後」と「次の単語の最初」がどう繋がっているか(リンキング)**を意識して読んでみましょう。

「下手でも大丈夫!楽しむことが一番です」とYukari先生もおっしゃっています 17。お風呂やカラオケで、ぜひこのポイントを意識して歌ってみてください。それだけで、あなたの英語はぐっとネイティブに近づきます。


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今回の動画では、歌詞の一部にあえて**「間違ったスペルの英単語(Hで始まる単語)」**が含まれています 18

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About Yukari 2 Articles
海外在住歴40年以上。アメリカとイギリスで約20年間、歯科医療の分野で働いた経歴を持つ。アメリカとイギリス両方のアクセントでの指導が可能。2020年頃から英語講師に転身し、Dr. Dの発音指導法に感銘を受け認定トレーナーとなる。アカデミックIELTSのスコアは8.0。

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