今回お話しするのは、「なぜ”want to”が”wanna”と発音されるのか?」についてです。
これは知っておくと英語講師としても良いネタになるかと!
英語発音の2つの特徴
これは2つの傾向のもとになりたちます。
・有声音に挟まれたTは濁る(Flap T)
・アンストレス母音は曖昧化する
ちなみに「wanna」はカジュアルな表現でフォーマルな場面では使えないと思われている方がおられますが、そうではありません。
実際に TEDなどのスピーチでも「”wanna”, “gotta”, “gonna”」などは普通に使われています。
要するに「want to」を強調しない場合は「wanna」と発音されるというだけのことです。
Stop T:語尾のTは止める
まず音節尾のTは、直後に子音が来る場合は音を止めるという特徴があります。
例えば、「tat tat tat」と発音する場合、初めの2つの「ta(t)」は音を止めることで表現され、音は弾かれません。
なのでWant toの場合こうなります。
Wan(t)←止める
(t)o←弾く
Flap T:有声音に挟まれたTは濁る
例えば、「later」を発音する場合、「la(d)er」という風に、有声音に挟まれたTは濁ります。
これは別にDにしなくてはならないということではなく、滑らかに発音するために、ただ声を漏らしたままTを発音しているだけです。
その結果、弱いDみたいな音になったり、また日本語の「ラ行」にも近い音になったりします。
このFlap Tの現象は前後の音に影響をうけます。
例えば、「want to」の場合だと、
Wa(nt)←Nの音を残したまま
(t)o←濁る
という風にNでつなぐ感じになります。
アンストレス母音は曖昧化する
「Want to」を単語単位で発音した場合は、Wantの母音はFatherの”a”
、Toの母音はToolの”oo”となります。
しかし通常のフレーズでは不定詞の「to」にはストレスはおきません。 なのでこの発音は「duh」の様に短くあいまいな音になります。
そしてFlap Tの影響で、N音を引きずるので、その結果「Want to」が「wanna」になるといった感じです。
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