Tが違う音に聞こえる?
みなさん、ウォーターがウォーラー、ゲットアップがゲラップ、レット・イット・ゴーがレリゴーに聞こえる経験をしたことはありませんか?
私たちが思い描く発音とはかなり音が違うことで戸惑った、何を言っているのか分からないという経験をした人も多いと思います。
ここにはFlap Tと呼ばれる、Tの音が少し濁ることによってソフトなDの音に変化する現象が起きています。
このFlap Tは実はカタカナのら、り、る、れ、ろを使うとコツを掴むことが出来るのです。
何故なら、日本語の「ら行」と英語のTは舌の当たる位置がほとんど同じだからです。
Flap Tとは何?
まずFlap Tとは何なんでしょうか?これは「T」の音がDとLの中間の音に変化する現象をいいます。この音はどうして起こるのでしょうか?
Flap Tはどうして起こる?
Tは破裂音でいちいち息を吐いて言う必要があります。なのでそのまま強いTで発音してしまうとスムーズに音が流れないからです。
Flap Tはいつ起こる?
(1) Tが母音と母音に挟まれた時
(2) Tの後の母音が非アクセント
<例1> Water
このtはaとeの二つの母音に挟まれています。この時flap Tが起きます。water(wah ter)が(way der)になります。カタカナのラに近い音です。
ウァーラーとなるわけです。
<例2> City
このtはiとyの二つの母音に挟まれています。この時も同様にFlap T が起きます。city(si ty)が(si dy)になります。カタカナのリに近い音です。スィリーとなるわけです。
<例外>Hotel
ただいつもこうなるわけではなく、tの後の母音のアクセントの有無が関係してきます。
例えば、Hotelはたしかにoとeにtが挟まれていますが、アクセントがt直後の母音eにある関係からtをしっかりと発音します。したがって、(ho tel)と発音されます。
Flap Tを実用化する
しかし、実際問題として会話中やリスニング中にいちいちこのtは母音に挟まれている、アクセントがあるなどを考える暇はないのが現状です。
現実的には多くの単語やセンテンスに触れたり、自分で言ってみることが大切です。
Flap Tのエクササイズ
日本語のら、り、る、れ、ろで代用する練習でかなり上達(本来発音記号ではdであるが、日本人が練習するにはかなり音や発声が似ているので導入として音で代わりに練習してみるとコツを掴みやすいです。)
まず、単語で練習していきます。
3回ずつ繰り返す
better (ベラー)
city (スィリー)
続いてフレーズで練習していきます。
3回ずつ繰り返す
a lot of (ア ロロヴ)
get on (ゲロォン)
about it (アバァリッ)
最後に文で練習していきます。
3回ずつ繰り返す
I bought a lot of water.
I get on the bus.
Let’s talk about it.
Flap Tはアメリカ発音の特徴
以上がFlap Tについての紹介動画です。実はこのFlap Tと呼ばれる現象はアメリカ英語でよく起きる現象で、イギリス英語では比較的tの音をしっかり発音するため起こりにくいと言われています。
とはいえ、実際に自分で発音する事で、アメリカ英語らしさを身につけられるだけでなく、アメリカ英語話者の英語が違和感なく聞こえることにつながります。ぜひご自分でも何度か練習していただいて、コツを掴んでもらえれば幸いです。
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