目次
Presenter
ドクターDイングリッシュ
発音ディレクター Dr. D
・英語を「声」から変える発音専門スクール
・14年で1万人以上の発音を変えた実績
・六甲山から全世界の日本人へ発信
「ボソボソ」話されると聞き取れない?海外ドラマの英語リスニング攻略法
海外ドラマや映画を観ていると、かなり小さい声で「ボソボソ」と話すシーンってありますよね?
「何回繰り返しても聞いても聞き取れない!」 「字幕をつけても絶対そうは言ってない気がする!」 「スローにして聞いてもやっぱり聞き取れない!」
そう感じているあなたは、ぜひこの攻略法を試してみてください。
Hi How’re you doing? Welcome back to another episode of Dr. D English. I’m Dr. D. If you find it difficult to listen to the kind of mumbling speech that’s often heard in movies or dramas, we’ve got this today.
今回のエピソードでは、ネイティブがボソボソ話しているシーンを「シラブル」に分けて発音練習することで、わりとはっきりと聞き取れる様になる、そういった体験ができます。
それでは、Let’s get to it!!
STEP 1: 英語発音の土台作り「ブレスフロー」
本格的な練習に入る前に、軽く発声練習をして発音の土台を作ります。 はじめにこれをやっておくと、格段に英語が発音しやすくなります。
しかし、日本語の「発声」のまま英語を発音すると、どうしても音が途切れがちになって「カクカク」した発音になりがちです。
それでは英語の「発声」いってみましょう!
- 喉奥を広げ、出来るだけ奥から声を出す(この時点で声質が変わります)
- 息をソフトパレット(口蓋帆)に当てる
- あとは息を途切らせずに発音する(自然に音をつなげて発音する)
この「息を止めない」感覚を掴むために、いくつか練習してみましょう。
① Hの音
- Ha Hi Hu He Ho
- Hat Hit Hut Het Hot
- Tip: 息が途切れる前に次の子音の発音につなぐのがコツ
② Sの音
- Sa Si Su Se So
- Sack Sick Suck Sec Sock
- Tip: 顎に力が入ると息の流れが止まりやすいので緩める事
③ Zの音
- Za Zi Zu Ze Zo
- Zap Zip Zup Zep Zop
- Tip: 舌や唇で息の流れをブロックしない様に力を緩める事
④ Fの音
- Fa Fi Fu Fe Fo
- Fan Fin Fun Fen Fon
- Tip: 語尾の/n/で声が止まらない様に気をつけて
⑤ Vの音
- Va Vi Vu Ve Vo
- Van Vin Vun Ven Von
- Tip: 唇を噛んで息の流れを止めない様にしましょう
STEP 2: シラブルに分けて発音練習
この「息を止めない」発音を土台に、いよいよ「ボソボソ発音」を攻略するための「シラブル発音」の練習に入ります。
まずは今回の練習範囲を字幕付きでご覧ください。
(シーン再生)
どうでしたか?「全然字幕通りに聞こえなかったぞ!」という人は、ここから一緒にシラブル発音の練習をしましょうか。
練習は3つの段階(ステップ)に分かれています。
- ステップ1: フレーズのすべてのシラブル(音節)を、「同じ長さ」で区切って発音します(例:こん-に-ち-は)
- ステップ2: ストレスを置くシラブルをはっきりと発音します(例:こん-に-ち-は)
- ステップ3: ストレスを中心に、フレーズ全体を滑らかに発音します(例:こんにちは)
これで英語の「発声」と「リズム」ができあがりました!
予行演習
Hi. How’er you doing?
- Step 1: /hai, haur yoo doo ing/
- Step 2: /hai, haur yoo doo ing/
- Step 3: Hi. How’er you doing?
実践発音ドリル
では、練習シーンのフレーズを一つずつ練習しましょう。
練習フレーズ 1/8 Well, Skyler will be very happy to hear that you’re feeling better, 「君が良くなってる事を聞いてスカイラー(妻)も安心するよ」
- Step 1: シラブル発音(全て同じ長さで音をつなぐ)
- Well, Skyler will be very happy to hear /wol skai ler wul bi ve ri ha pee tu heer/
- that you’re feeling better, /tha dyur fee ling be der/
- Step 2: ストレスをはっきりさせる
- Well, Skyler will be very happy to hear /wol skai ler wul bi ve ri ha pee tu heer/
- that you’re feeling better, /tha dyur fee ling be der/
- Step 3: ストレスを中心にフレーズ全体を発音
- Well, Skyler will be very happy to hear
- that you’re feeling better,
練習フレーズ 2/8 which reminds me I better get back to it 「なんでそろそろ戻らなきゃ」
- Step 1: シラブル発音(全て同じ長さで音をつなぐ)
- which reminds me I better get back to it /wich ri mainz mi ai be der geh bak too it/
- Step 2: ストレスをはっきりさせる
- which reminds me I better get back to it /wich ri mainz mi ai be der geh bak too it/
- Step 3: ストレスを中心にフレーズ全体を発音
- which reminds me I better get back to it
練習フレーズ 3/8 (If) there’s anything I can do… Feel better. 「何かできることがあれば言って」「安心したよ」
- Step 1: シラブル発音
- there’s anything I can do… Feel better. /thirz e ni thing ai kan doo/ /feel be der/
- Step 2: ストレスをはっきりさせる
- there’s anything I can do… Feel better. /thirz e ni thing ai kan doo/ /feel be der/
- Step 3: ストレスを中心にフレーズ全体を発音
- (If) there’s anything I can do… Feel better.
練習フレーズ 4/8 You know, you’re going to laugh, but I have to ask you about this 「そういや、おかしな話だが、聞いときたい事があるんだ」
- Step 1: シラブル発音(全て同じ長さで音をつなぐ)
- You know, you’re going to laugh, /yu nou, yer go na laf/
- but I have to ask you about this /buh dai hav tu as kyua bau this/
- Step 2: ストレスをはっきりさせる
- You know, you’re going to laugh, /yu nou, yer go na laf/
- but I have to ask you about this /buh dai hav tu as kyua baut this/
- Step 3: ストレスを中心にフレーズ全体を発音
- You know, you’re going to laugh,
- but I have to ask you about this
練習フレーズ 5/8 Believe it or not, I found this on my car. 「おかしな話だが、これが俺の車に付いてたんだ」
- Step 1: シラブル発音(全て同じ長さで音をつなぐ)
- Believe it or not, /bi lee vi dor nah(t)/
- I found this on my car. /ai faun this on mai kar/
- Step 2: ストレスをはっきりさせる
- Believe it or not, /bi lee vi dor nah(t)/
- I found this on my car. /ai faun this on mai kar/
- Step 3: ストレスを中心にフレーズ全体を発音
- Believe it or not, I found this on my car.
練習フレーズ 6/8 I mean, it looks just like the GPS tracker that we used on Gus Fring, doesn’t it? 「これってGPSトラッカーだよね。ガス・フリングの追跡に使った。」
- Step 1: シラブル発音(全て同じ長さで音をつなぐ)
- I mean, it looks just like the GPS tracker /ai meen, ih looks jus lai(k) thuh Gee Pee Es tra ker/
- that we used on Gus Fring, doesn’t it? /tha wi yooz dun Gus Fring duz nih?/
- Step 2: ストレスをはっきりさせる
- I mean, it looks just like the GPS tracker /ai meen, ih looks jus lai(k) thuh Gee Pee Es tra ker/
- that we used on Gus Fring, doesn’t it? /tha wi yooz dun Gus Fring duz nih?/
- Step 3: ストレスを中心にフレーズ全体を発音
- I mean, it looks just like the GPS tracker
- that we used on Gus Fring, doesn’t it?
練習フレーズ 7/8 Back when we were tracking him, just the two of us? 「二人で彼を追ってた時の」
- Step 1: シラブル発音(全て同じ長さで音をつなぐ)
- Back when we were tracking him, /bak wen wer tra king im/
- just the two of us? /jus thuh too uh vus?/
- Step 2: ストレスをはっきりさせる
- Back when we were tracking him, /bak wen wer tra king im/
- just the two of us? /jus thuh too uh vus?/
- Step 3: ストレスを中心にフレーズ全体を発音
- Back when we were tracking him,
- just the two of us?
練習フレーズ 8/8 You wouldn’t know anything about this, would you, Hank? 「ハンク、これに心当たりないよね」
- Step 1: シラブル発音(全て同じ長さで音をつなぐ)
- You wouldn’t know anything about this, /yoo wu dun nou e ni thing uh bau(t) this/
- would you, Hank? /wu juh, Hank?/
- Step 2: ストレスをはっきりさせる
- You wouldn’t know anything about this, /yoo wu dun nou e ni thing uh bau(t) this/
- would you, Hank? /wu juh, Hank?/
- Step 3: ストレスを中心にフレーズ全体を発音
- You wouldn’t know anything about this,
- would you, Hank?
通し練習
最後に通しで練習します。必ずフレーズを一息で発音できる様にしましょう。 途中で音に詰まる様だったら、まだまだ練習が足りません。
- Well, Skyler will be very happy to hear
- that you’re feeling better,
- which reminds me I better get back to it
- (If) there’s anything I can do… Feel better. (※台本から抜けていた 3/8 フレーズを補足)
- You know, you’re going to laugh,
- but I have to ask you about this
- Believe it or not, I found this on my car.
- I mean, it looks just like the GPS tracker
- that we used on Gus Fring, doesn’t it?
- Back when we were tracking him,
- just the two of us?
- You wouldn’t know anything about this,
- would you, Hank?
100回練習せよ
はい!練習お疲れ様でした。 全てのフレーズを音に詰まる事なく、一息で言える様になりましたか?
まだどこかで音が詰まる様なら、それはまだ「使える状態」に落とし込めていないという事です。 もう一度シラブル練習からやり直しです。
文章を見ずに音だけ聞いて、言葉に詰まる事なく繰り返すことが出来れば、それは「いつでも使える状態」で体にインプットされたというサインです。
要するに英語がスムーズに話せる様になりたければ、このレベルまで落とし込む必要があります。 普通は数回練習した程度では、なかなか一息でさらっと発音できるところまで到達できません。 それこそ一つのフレーズを100回くらいは反復しないと無理でしょう。
なので発音力の高い人は言葉を覚えるのも早いというわけです。
練習後、聞こえ方は変わったか?
では練習した範囲を再度聞いてみましょう。 ここで聞こえてくる音の解像度が上がった事が実感できた人は、発音も上達したということになります。
では行ってみましょう! (シーン再生)
コピーイング
では最後にこの範囲をコピーイングしてみましょう。 フレーズごとに音を止めるので、発音を出来るだけ忠実に真似てみましょう。 スピードに関しては無理に早く発音せずに、同じリズム感で、少しテンポをおとして発音してみてください。
さいごに
今日の練習はいかがでしたか? 通勤途中の電車の中とかでご覧いただいている方も多いかと思うので、ぜひうちに帰ってから、しっかり声にだして練習してもらえると嬉しいです。
ドクターDイングリッシュではこの様な動画を毎週アップしているので、ぜひチャンネル登録して過去動画なども見つつ練習してみてください。
また、感想などコメントでいただけると大変励みになります。
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それではまた来週の動画でお会いしましょう! See you!
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