伝わる発音の鍵は「腹式呼吸」にあり!多くの日本人が誤解する英語の「ストレス」の本当の意味

「長年英語を勉強しているのに、なかなかネイティブのような発音にならない…」 「自分の英語がなぜか伝わりにくい時がある…」

もしあなたがこのような悩みを抱えているなら、その原因は英語の「ストレス」を誤解していることにあるかもしれません。

こんにちは!Dr. D EnglishのSatoshiです 。今回は、多くの学習者が学校で習っていながら、その本質を正しく理解できていない「ストレス」について、その正体と習得法を徹底解説します。この感覚を掴むことができれば、あなたの英語は劇的に変わるはずです 。

「ストレス」=「アクセント」ではない!日本人が陥る大きな誤解

まず、多くの人が「ストレス」と聞くと、日本語の「アクセント」のように、特定の音を

強く・短く発音することだと考えがちです 。例えば、「Good」や「Thank you」と言う時に、ただその部分だけを強く発音しようとしていませんか?

しかし、英語のストレスの本質はそこにありません。英語のストレスとは、点(・)で強く叩くようなイメージではなく、線(―)で

ぐーっと伸ばすような感覚なのです

この「伸ばす」感覚こそが、ネイティブのような流暢な発音を生み出すための第一歩であり、そのためには日本語とは全く異なる「

発声法」そのものを身につける必要があります

すべての土台となる「腹式呼吸」を体感する

その特別な発声法の土台となるのが「

腹式呼吸」と、それを用いた「腹式発声」です

「腹式呼吸」と聞いてもピンとこない方は、次の2つのステップを試してみてください。

  1. 風船を膨らませる感覚 風船を力強く膨らませる時をイメージしてください。お腹に「グッ」と力が入るのが分かりますか?まず、このお腹に力が入る感覚を掴むことが重要です 。
  2. 温かい息を吐く 次に、その力みとは対照的に、ゆっくりと「はぁ〜」と温かい息を吐いてみてください 。風船の時とは違い、急激ではなく、じわーっとお腹に圧がかかり続ける感覚があるはずです。この持続的な圧こそが、英語の発声で必要不可欠な感覚です 。

この練習を毎日5分ほど続けるだけで、「なるほど、これが英語を話す時の体の使い方なのか」という認識が生まれてきます 。安定した英語の発音は、この

深い呼吸ができなければ定着しません

「息」から「声」へ。英語の声の作り方

腹式呼吸の感覚を掴んだら、いよいよその息に声を乗せていきます。

ここでのポイントは、あくびをするように喉をリラックスさせて開くことです 。そして、先ほどの「はぁ〜」という温かい息の流れを止めずに、「ハッ、ハッ、ハッ、ハッ」とリズミカルに声を乗せてみましょう

重要なのは、息が常に流れ続けている上で、声がポンと乗っている状態です。この**息の流れに乗った声こそが、英語の母体となる「腹式発声」**なのです

多くの人が「英語は低い声で」と意識しすぎてしまいますが、初めは無理に低い声を出そうとする必要はありません 。まずはお腹に重心を置き、自分が最もリラックスして声を出せる「心地の良い状態」を見つけることが最優先です

日本語と英語の「重心」の違いを知る

この腹式発声が最初は難しく感じるのは、日本語を話す時の体の重心と、英語を話す時の重心が全く違うからです

  • 日本語の重心: 上半身や喉周辺にあり、比較的浅い発声になりがち。
  • 英語の重心: お腹の奥深くにあり、そこから息を押し出すように発声する。

練習を重ね、お腹に重心を置くことが「当たり前」で「心地よい」状態になると、それが一つの「スキル」となります 。この安定した土台(重心)ができて初めて、英語特有の音程のアップダウン、つまり

メロディーが生まれるのです

お腹の重心が安定しているからこそ、声は自由に上下に動くことができます。例えば、「I like it.」や「I don’t know where you’re going.」といったフレーズも、このお腹の支えを土台とした声の動きによって、自然な英語らしい響きになるのです

まとめ:本物の英語発声を手に入れるための3ステップ

英語の「ストレス」は、単なる強弱アクセントではありません。それは、腹式呼吸という土台の上に成り立つ、息の流れと声の動きが一体となったメロディーです。

今日から以下の3ステップを意識して、練習に取り組んでみてください。

  1. 腹式呼吸をマスターする:風船を膨らませる感覚や、温かい息を吐く練習で、お腹の重心と持続的な圧を体感する 。
  2. 腹式発声を身につける:リラックスして喉を開き、息の流れを止めずに声を乗せる練習を繰り返し、自分にとって「心地よい」状態を見つける 。
  3. 発声をスキルにする:その心地よい状態をキープし続けることで、日本語の重心から英語の重心へと移行させる。これが定着すれば、あなたの英語は見違えるほど自然で伝わりやすくなっているはずです 。

この感覚は、一度理解すれば終わりではなく、何度も繰り返して体に染み込ませる必要があります 。しかし、この本質を理解して練習を続ければ、必ずあなたのスピーキングは次のレベルへと到達するでしょう

Dr. D Englishでは、一人ひとりが着実に上達を実感できるよう、発音の根本からサポートしています。ぜひ私たちと一緒に、本物の英語発声を手に入れませんか?

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About Satoshi Watanabe 6 Articles
2014年まで20年間アメリカでジャズミュージシャンとして活動。帰国後は主に児童を相手にスピーキングと発音の指導を行う。2018年にDr.Dの認定トレーナーとなりオンライン指導を開始。音楽のプロフェッショナルならではの耳を持ち、微妙な音の違和感を逃さず的確に指導することが出来ます。また児童教育の経験が豊富なことから、特に初心者から中級者に対し丁寧に指導することが出来る。

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