英語教師が発音レッスンを受ける利点 発音の仕組みを知る

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Dr.Dの発音コースには中学や高校の英語教師、また塾の英語講師である受講者も常に数名はいらっしゃいます。やはり生徒に英語を教える立場であるからにはちゃんとした発音で教えたいと思うわけです。

英語教師が発音コースを受講する利点

そういう方にとっての発音コースの受講は発音を良くするだけでなく、発音の仕組みが分かるので、より詳しく自分の生徒に発音を説明することが出来るようになります。例えばこういう質問などに答えられるようになります。

質問:「どうしてwant toがwannaになるのか?」

答え:これは英語の特徴である「子音のリンキング」と、Tの発音の変化の一つ「Flap T」、さらに「非アクセント音の母音の曖昧化」の3つの要素により「want to」が「wanna」という風に短く発音される。

子音のリンキングについて

英語は基本音を繋げて発音する。ここだとwantとtoの2音が繋がるわけだが、例えば子音同士を繋ぐ時、音節(1音単位)の語尾の子音がミュートされ(wantの”t”の事)、次の音節頭の子音(toの”t”の事)を発音する。その結果、「wan(t) – to」の様に連なった”t”の子音は1回の発音となる。

Tの変化、Flap Tについて

英語は出来るだけ滑らかに音を繋いで発音したい。その結果引っかかりのある邪魔になる子音を寝かせて、よりスムーズに繋げることをします。その一つに「Flap T」と呼ばれるものがあります。

これはTを通常の舌を口蓋で弾いて音を出す発音ではなく、軽く舌が口蓋に触れる程度で音を弾かずに発音する方法。これでTが「LやD」、また時に「N」の様に発音されます(後に続く母音により変化する)。これはTが主にアクセントに直接絡まない時で、次の母音にスムーズに繋ぎたい時に使われます。詳しくはこちらの動画をご覧ください。

非アクセント音の母音の曖昧化

英語はアクセント音となる母音をハッキリ長めに発音し、それ以外の非アクセント音は曖昧に短く発音されます。”want to”の場合アクセントを置くのは”want”の”a”の部分、そして”to”の”o”には通常アクセントは置かれません。なのでアクセントを置かない音は曖昧に短くなるので単語単位では”oo”(ウー)と発音されるところ、”uh”(曖昧なア)の発音になる。

これら全ての要素が合わさって「”wahnuh“」という様な発音になるわけです。そしてその音をスペルで表現した時に”wanna”となってしまうわけなんですね。

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About Dr.D 605 Articles
ドクターDイングリッシュの創立者。元プロミュージシャンで英語ボイトレ講師を経て2011年に発音スクール設立。YouTuber歴10年以上。日本の英語教育に発音を普及させるミッションを掲げ邁進中。淡路島で外国人専用Fishing Charterのオーナー船長も務める。

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